ファクタリングとは
売掛金売買の仕組み・サービスです。
ファクタリング企業が支払い企業の売掛金を買い取り、支払い日を前倒しして受取企業に支払います。
でんさいとは
企業間の債権(売掛金など)を電子的に記録して管理する仕組みです。
債権の譲渡や割引はパソコンやFAXを利用します。
ファクタリングとでんさいの違いは「ネットワーク」と「保証人」です。
(ネットワークの違い)
・ファクタリング→ファクタリング企業を含めた2社または3社間
・でんさい→でんさいネット
まずファクタリングはファクタリング企業を通じた取引ですので、
取引先が増える度にファクタリング企業を交えて契約を締結します。
対してでんさいはでんさいネット(株式会社全銀電子債権ネットワーク)が記録機関として運営していて、債権の支払企業・受取企業は銀行等のシステムを通じてでんさいネットにアクセスします。
でんさいネットは全国銀行協会が100%出資して設立したもので、
1,300を超える金融機関が参加した金融業界を挙げての取り組みです。
従来からある銀行間の決済システムを利用しているので、
支払企業・受取企業は自社口座の金融機関が参加していれば、取引先が増えても新たに契約を締結する必要なく利用できます。
(保証人の違い)
・ファクタリング→なし
・でんさい→譲渡先の企業
ファクタリングは売掛債権をファクタリング企業が買い取るので、
支払企業が倒産しても受取企業に支払い義務は発生しません。
加えてファクタリング企業と受取(依頼)企業の2社間契約をすることで、
支払(取引先)企業に知られずに資金調達が可能ですので、
支払い義務なく内緒で振込日を前倒しできるのはファクタリングの大きなメリットだと思います。
対してでんさいでは受取企業が保証人となり、
支払い企業が債務履行できない分の支払い義務が発生します。
各銀行で「でんさいファクタリング」というサービスが提供されていますが、
でんさいネットに登録された債権を銀行が買い取るため譲渡する企業は保証人になる必要がなく、銀行版のファクタリングと言えます。